ギャンブル依存症とは

ギャンブル依存症とは、ギャンブルをくり返し行うことでだんだんと賭ける金額や行う頻度をコントロールすることが難しくなり、やがて経済面や社会面で有害な結果が生じ、それにも関わらず自分でギャンブルを止めることができないという病気です。年齢、性別、職業など関係なく、誰でもなる可能性があります。

ギャンブル依存症はギャンブル障害、病的賭博とも呼ばれ、DSM-5(アメリカ精神医学会作成の心の病気に関する診断基準)では以下のように定められています。ここでいう賭博にはパチンコやスロットからカジノまで多岐に渡る種類が含まれておりますが、最近では株やFXに関する相談も増えてきています。

DSM-5 診断基準

  • 1時間だけ楽しもうと思っていたのに、気が付くと半日経っている
  • 「もう1回やれば当たりがくるはず」と何度も挑戦してしまう
  • 終業時間が近づくとパチンコがしたくて落ち着かない
  • ギャンブルで失ったお金はギャンブルで手っ取り早く取り戻したい
  • 財布のお金が無くなると、わざわざ銀行やATMまでお金をおろしに行く
  • 身内や知人から嘘をついてまでお金を借りる
  • パートナーから離婚話を持ち掛けられてもギャンブルを続けてしまう
  • この先のお金のやりくりのことが心配になり、仕事や日々の活動に手が付かないときがある。
  • 絶望的な気分になり死ぬことを考えることがある

なお、ギャンブルといえば男性というイメージが強いですが、最近は女性のギャンブル依存症も増えてきています。昔と違い、たとえば競馬であれば会場まで行かなくてもスマートフォンで馬券を購入しレースを観戦することができ、誰でも手軽に行える環境になっていることも要因の1つでしょう。

病院に受診するレベルの症状なのか、自分がギャンブル依存症なのかどうかなど、ご自身の状態が気になるという方はギャンブル依存症セルフチェックをどうぞ。基準点以上であれば、一度専門医に相談した方が良いかもしれません。お気軽にご相談ください。

神奈川県からギャンブル依存症の「依存症専門医療機関」 として選定されました

依存症専門医療機関とは、依存症に係る所定の研修を修了した医師等が配置され、依存症に特化した専門プログラムを行うなど、依存症に関する専門的な医療を提供できる医療機関として、当院が神奈川県からギャンブル依存症の専門医療機関・依存症治療拠点機関に選定されました。

本人が来たがらない場合

まずは対応を相談するためにご家族が受診してください。ギャンブル依存症は家族とのコミュニケーション次第で問題行動は悪化も改善もします。本人との関係性が改善すれば治療に繋げる機会も増えるので今すぐご相談してください。