依存症の種類と分類

依存症は大きく3つに分けられます。3つの依存症の共通点はコントロール障害にあります。自分の意思で、量・頻度・場所・状況などをコントロールできなくなるのがコントロール障害です。
依存症の種類と分類
図の円が重なった部分があるように、人によっては2つ以上の依存を合併することがあります。

物質依存

ある物質を飲んだり注射して摂取することで、快楽や刺激を得て、その物質に執着・依存する。アルコール、たばこ、薬物(違法薬物・脱法ハーブ・処方薬など)

行為・プロセスの依存

ある行為をする過程で得られる興奮や刺激を求めて、その行為自体に執着・依存する。ギャンブル・パチンコ買い物盗癖(クレプトマニア)ネット・ゲーム性・浮気など

人・関係の依存

ある特定の人との人間関係に依存する。歪んだ人間関係に執着することで、人とのつながりを求めようとする。女性依存・男性依存DVストーカーなど

クロスアディクション

図の円が重なった部分があるように、人によっては2つ以上の依存を合併することがあり、クロスアディクションと言われます。1つの依存を抑制したために、新たな別の対象に依存し始める場合もあります。例えば、アルコールを断酒していたら、イライラしてパチンコに通うようになってしまったなどです。アルコールと鬱(うつ)、病的窃盗と摂食障害など、他の精神疾患・障害との合併が多く報告されるものもあります。欧米での研究結果によると、アルコール依存症とうつ病の合併率は40%、アルコール依存症と双極性障害(躁うつ病)の合併率は30%とあります。
依存症と他の精神疾患が合併している場合には、一般的には依存症の治療をまず行ない、その後あるいはそれと並行して、精神安定剤や眠剤などの薬物を用いた治療も必要となることもありますので、専門の医療機関につながることが大切です。

本人が来たがらない場合

まずは対応を相談するためにご家族が受診してください。依存症は家族とのコミュニケーション次第で問題行動は悪化も改善もします。本人との関係性が改善すれば治療に繋げる機会も増えるので今すぐご相談してください。