ネット依存(ゲーム障害)の予防

昨今、ネット依存、ゲーム依存という言葉は医療の領域だけでなく日常生活においてもよく聞かれるものです。依存症となる前にご家庭でできることとして予防策を知りたいという親御さんもいらっしゃいます。もちろん100%予防できる対応策はありません。お子さん一人ひとりの特性によっても対応は変わってきます。ここでは一般的に推奨される予防策を一部掲載します。

  • 家族がネットやゲームについてオープンに話せる関係性でいること(普段から何のゲームをしているのか、どのような点が楽しいのかなど積極的にゲームへの関心を示しておく。子どもに「ゲームは悪である」というメッセージが伝わると、怒られることを危惧して相談できなくなるため)
  • ゲームを買った段階で時間制限や課金限度額の条件について話し合う。お互いに納得のいく条件を決めて文書にしておく。子どもが破った場合は約束を実行して良いが、条件を守っている限りは家族は文句を言わないこと。感情的に動くのではなく、一貫した態度を取り続けることが大事。
  • オンラインゲームをなるべくやらせない。一人で進められるものを主にやる(終わりがない、仲間のプレイ時間に流されやすいなどコントロールが難しい要素があるため)
  • ガチャの仕組みを教える(無料でできること、課金しないとできないことを共有する)
  • 子どもが暇な時間にできる活動を用意しておくこと(ちょっとした遊びや家事の手伝いでもいい)
  • 家族で一緒に過ごす時間を確保すること(目と目を見て会話をする)
  • 子どもの前でスマホやゲームをやりすぎないこと(子どものモデルとなるよう心掛ける)

とはいえ、親子となるとトラブルが起きたときにどちらも冷静に対応できなくなるものです。第三者を間に挟んで対応することも検討しましょう。

本人が来たがらない場合

まずは対応を相談するためにご家族が受診してください。ネット依存は家族とのコミュニケーション次第で問題行動は悪化も改善もします。本人との関係性が改善すれば治療に繋げる機会も増えるので今すぐご相談してください。