就労定着率 全国順位

従来の日本では革細工をしたり、石鹸を作るような低工賃の作業等をすることで、社会に行き場所のない障害者に居場所を提供し、社会参加させる居場所型施設に価値を認めてきました。そして、このタイプの施設は全国に多数作られました。国連はこのタイプの施設で社会参加するより、一般企業で就労することが社会参加として適切であると宣言したのです。大胆にいうと、国連はこの様な居場所型施設の施設数を減少させる、あるいは利用期間を短くし一般社会に就労するための訓練を行う「通過型の施設」にするように宣言したのです。

この国連の宣言通りに現実が動けば、日本の居場所型施設は減少することになります。日本の施設の大多数は居場所型施設です。居場所型施設からすれば施設の存在そのものを、不安定にさせる国連の宣言ですから、衝撃的であったことは予想できます。そしてこの国連の宣言の実施に、今後施設側の強い抵抗も予想されています。

しかしながら近年は障害者雇用は急拡大しています。またそれだけでなく、施設の持つネガティブフォースのために、現在施設を利用している利用者の中には本来なら一般就労できる利用者も多く含まれていると言われます。これらの利用者は一般就労すべきと思われます。利用者である無職のアルコール依存症の息子を持つ両親にすれば、断酒することも望まれますが、本当は自分の他界する時には息子が断酒し、働いていて、自立した生活をしていることを望まれると思います。この様に考えると、国連の宣言していることが正しい将来像と、私は思います。

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全国順位就労定着率施設名地域エリア分類施設の種類施設の形態開設年度B型工賃月額施設の規模施設拡大度
30%以上わくわくワーク大石神奈川県A-12種類以上移行あり
B型あり
10年以上高い中規模前年から縮小
25~29%神戸ダルクヴィレッジ兵庫県A-1単独B型なし小規模前年と変わらず
3位20~24%京都マック京都府A-12種類以上B型あり10年以上小規模前年と変わらず
4位20~24%千葉ダルク千葉県A-1単独B型なし中規模前年と変わらず
5位15~19%ワンネス財団沖縄県A-22種類以上移行あり
B型なし
10年以上大大規模前年と変わらず
6位15~19%沖縄ダルク沖縄県A-22種類以上B型あり10年以上大規模前年と変わらず
7位15~19%立川マック東京都A-22種類以上移行あり
B型なし
10年以上小規模前年と変わらず
8位15~19%八王子ダルク東京都A-2単独B型なし小規模前年と変わらず
9位15~19%パワーコード沖縄県A-22種類以上B型あり中規模34%以上の大幅増
10位15~19%沖縄障害福祉事業所沖縄県A-22種類以上B型あり小規模前年と変わらず
11位10~14%横浜ダルク・ケアセンター神奈川県B単独B型なし小規模前年と変わらず
12位10~14%ちゅーりっぷ会長崎ダルク長崎県B単独B型なし小規模前年と変わらず
13位10~14%RDP神奈川県B単独B型なし小規模前年と変わらず
14位10~14%東京ダルク東京都B単独B型なし10年以上小規模前年と変わらず
15位5~9%ジャパンマック東京都C2種類以上移行あり
B型あり
10年以上大大規模34%以上の大幅増
16位5~9%ファミリーライク静岡県C2種類以上B型あり中規模34%以上の大幅増
17位5~9%鏡心石川県C単独B型なし大規模34%以上の大幅増
18位5~9%群馬ダルク群馬県B2種類以上B型あり小規模前年と変わらず
19位5~9%AREA群馬県B2種類以上B型あり小規模前年と変わらず
20位5~9%とかちダルク北海道B2種類以上B型あり10年以上小規模前年と変わらず
21位5~9%ヒューマンアルバ神奈川県B単独B型なし小規模前年と変わらず
22位5~9%京都ダルク京都府B単独B型なし10年以上小規模前年と変わらず
23位5~9%相模原ダルク神奈川県C2種類以上B型あり中規模前年と変わらず
24位5~9%STORY東京都B2種類以上B型あり10年以上小規模前年と変わらず
25位5~9%愛知県断酒連合会愛知県B2種類以上B型あり10年以上小規模前年と変わらず
26位5~9%GranAmor沖縄県B単独B型なし小規模前年と変わらず
27位5~9%グレイスロード山梨県C2種類以上B型あり大大規模0~33%の増加

28位~56位(1~4%)はこちら

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全国順位 就労定着率 施設名 地域 エリア分類 施設の種類 施設の形態 開設年度 平均工賃 施設の規模 施設拡大度
28位 30%以上 わくわくワーク大石 神奈川県 A-1 2種類以上 移行あり
B型あり
10年以上 高い 中規模 前年から縮小
29位 25~29% 神戸ダルクヴィレッジ 兵庫県 A-1 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
30位 20~24% 京都マック 京都府 A-1 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
31位 20~24% 千葉ダルク 千葉県 A-1 単独 B型なし 中規模 前年と変わらず
32位 15~19% ワンネス財団 沖縄県 A-2 2種類以上 移行あり
B型なし
10年以上 大大規模 前年と変わらず
33位 15~19% 沖縄ダルク 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 10年以上 大規模 前年と変わらず
34位 15~19% 立川マック 東京都 A-2 2種類以上 移行あり
B型なし
10年以上 小規模 前年と変わらず
35位 15~19% 八王子ダルク 東京都 A-2 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
36位 15~19% パワーコード 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 中規模 34%以上の大幅増
37位 15~19% 沖縄障害福祉事業所 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
38位 10~14% 横浜ダルク・ケアセンター 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
39位 10~14% ちゅーりっぷ会長崎ダルク 長崎県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
40位 10~14% RDP 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
41位 10~14% 東京ダルク 東京都 B 単独 B型なし 10年以上 小規模 前年と変わらず
42位 5~9% ジャパンマック 東京都 C 2種類以上 移行あり
B型あり
10年以上 大大規模 34%以上の大幅増
43位 5~9% ファミリーライク 静岡県 C 2種類以上 B型あり 中規模 34%以上の大幅増
44位 5~9% 鏡心 石川県 C 単独 B型なし 大規模 34%以上の大幅増
45位 5~9% 群馬ダルク 群馬県 B 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
46位 5~9% AREA 群馬県 B 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
47位 5~9% とかちダルク 北海道 B 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
48位 5~9% ヒューマンアルバ 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
49位 5~9% 京都ダルク 京都府 B 単独 B型なし 10年以上 小規模 前年と変わらず
50位 5~9% 相模原ダルク 神奈川県 C 2種類以上 B型あり 中規模 前年と変わらず
51位 5~9% STORY 東京都 B 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
52位 5~9% 愛知県断酒連合会 愛知県 B 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
53位 5~9% GranAmor 沖縄県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
54位 5~9% グレイスロード 山梨県 C 2種類以上 B型あり 大大規模 0~33%の増加
55位 1~4% SUN 東京都 B 2種類以上 中規模
56位 1~4% ダルク女性ハウス 東京都 B 2種類以上 小規模

57位~80位(4年間 0%)はこちら

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全国順位 就労定着率 施設名 地域 エリア分類 施設の種類 施設の形態 開設年度 平均工賃 施設の規模 施設拡大度
57位 0% よつば 静岡県 C 2種類以上 B型あり 10年以上 中規模 0~33%増加
58位 0% 神戸ダルクヴィレッジ 兵庫県 A-1 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
59位 0% 京都マック 京都府 A-1 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
60位 0% 千葉ダルク 千葉県 A-1 単独 B型なし 中規模 前年と変わらず
61位 0% ワンネス財団 沖縄県 A-2 2種類以上 移行あり
B型なし
10年以上 大大規模 前年と変わらず
62位 0% 沖縄ダルク 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 10年以上 大規模 前年と変わらず
63位 0% 立川マック 東京都 A-2 2種類以上 移行あり
B型なし
10年以上 小規模 前年と変わらず
64位 0% 八王子ダルク 東京都 A-2 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
65位 0% パワーコード 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 中規模 34%以上の大幅増
66位 0% 沖縄障害福祉事業所 沖縄県 A-2 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
67位 0% 横浜ダルク・ケアセンター 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
68位 0% ちゅーりっぷ会長崎ダルク 長崎県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
69位 0% RDP 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
70位 0% 東京ダルク 東京都 B 単独 B型なし 10年以上 小規模 前年と変わらず
71位 0% ジャパンマック 東京都 C 2種類以上 移行あり
B型あり
10年以上 大大規模 34%以上の大幅増
72位 0% ファミリーライク 静岡県 C 2種類以上 B型あり 中規模 34%以上の大幅増
73位 0% 鏡心 石川県 C 単独 B型なし 大規模 34%以上の大幅増
74位 0% 群馬ダルク 群馬県 B 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
75位 0% AREA 群馬県 B 2種類以上 B型あり 小規模 前年と変わらず
76位 0% とかちダルク 北海道 B 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず
77位 0% ヒューマンアルバ 神奈川県 B 単独 B型なし 小規模 前年と変わらず
78位 0% 京都ダルク 京都府 B 単独 B型なし 10年以上 小規模 前年と変わらず
79位 0% 相模原ダルク 神奈川県 C 2種類以上 B型あり 中規模 前年と変わらず
- - STORY 東京都 B 2種類以上 B型あり 10年以上 小規模 前年と変わらず

平均就労定着率の全国順位は、厚労省の重視する「就労継続できたかどうか」を示す項目。私の過去のデイケア時代の経験から 10%~14%がネガティブフォースとポジティブフォースを持つ施設の分岐点と考えました。そのために15%以上はポジティブフォースを持つ施設と考えました。
3つのエリア(A・B・C)があることが分かります。それぞれのエリアには、一定の特性を持った施設が集まっています。施設を選ぶ時に全国順位も大切ですが、あなたが選ぼうとしている施設が、どのエリアにある施設であるかも重要です。厚労省の就労選択支援の実施マニュアルによると、これらの選択に対する支援は大切で、「本人の立場に立ち、次のステップを促す支援者がいるかどうかで職業生活、人生が大きく左右される。」とのことです。
厚労省の指定する施設を、事業所がどれだけの種類運営しているかで区分しました。表の中では以下の様に示しました。施設種類 1 種類 (ex. 移行のみ)施設2種類以上 (ex.移行とB型)
イ) 事業所が就労移行施設を持っているかどうかを示します。就労に対する意欲を示すと考えました。
ㇿ) 事業所がB型の施設を持てていないかどうかを示します。持てていない場合は、短期間で施設を卒業させる意欲がある施設と考えました。
ハ) B型の施設を持つ場合「B型あり」で示しました。
二) B型のみの単独施設の場合は、利用者が長期間施設に滞在する可能性が高いと考えました。表の中では「B型のみ」で示しました。
施設の規模は厚労省の施設基準を参考に決定しました。一般的には施設基準から考えて以下の様な分類が適切と思われます。(小規模:20人以下、中規模:21人~40人、大規模:41人~80人、大大規模:81人以上)施設の拡大度は、事業所が施設を拡大したかどうかを示します。令和2年あるいは施設開設年度の定員数に比べて令和5年の定員数がどの程度増加したかで示しました。
B型事業所の平均工賃月額は11,270円/月です。最高額は39,262円ですが、分布図から分かるように「5,000円~」と「10,000円~」に集中しています。これでは、あなたが1ケ月に6万円の障害年金を受給していたとしても、合計で7万円程度にしかならなく、持ち家であっても生活出来ないでしょう。B型事業所では自立は困難と思われます。これらを考えると自立するなら就労移行支援事業所から就労するのが一般的と思われます。では、しばらくB型事業所で訓練を受けて、実力を上げて、その後にA型事業所や就労移行支援事業所に転籍して、さらに階段を上げるように実力を上げて、一般就労するというのはどうでしょうか? 理論的には、うまくいきそうにも見えます。しかし、障害者支援法の20年間の実績では、B型事業所からA型事業所に、あるいはB型事業所から就労移行支援事業所に移行できる可能性が著しく低いことは分かっています。またこれだけではなく、A型事業所から一般就労する可能性も著しく低いことも分かっています。このために、厚労省もランクを徐々に上げて就労を目指す方法では、ほとんど就労できない旨を発表しています。結論としてはB型事業所では生涯親のすねかじりか、親の遺産で生活するか、生活保護になる可能性が高いと思います。

まとめ

この勧告は、日本に多い「居場所型の低工賃施設(B型など)」の存在を揺るがすもので、施設数の縮小や“通過型施設”への転換を促す内容であった。調査の結果、依存症専門施設の多くで「一般就労への移行が年に0人」「平均工賃は月1万円程度」といった実態が確認され、国連の懸念を裏づけるものでした。

背景として、日本の障害福祉施設は民営化されており、経営の安定が治療方針に影響しやすいという構造問題があります。利用者数に応じて報酬が支払われる制度のため、(1) 利用期間を長くする、(2) 軽症者も入所させる、(3) B型を中心に運営する、といった経営上の“ネガティブフォース”が働きやすい。これは本来の役割である社会復帰支援を弱め、利用者の就労意欲にもマイナスの影響を与えます。

一方で施設にも様々なタイプがあり、経営重視型・利益重視型・歴史的背景で余裕を欠くタイプ・規模適正で就労支援に積極的な現代型・重症軽症を分けた専門型など、6分類で整理される。利用者にとってはどのタイプの施設に入るかで回復の方向性が大きく左右されます。特に長期滞在は生活保護との依存・社会参加能力の低下を招き、国連のいう“隔離・人権侵害”の構造をつくりうる。

まとめると、日本の依存症専門施設には、制度的・経営的な要因が重なり、国連が懸念する「隔離」「低賃金」「一般就労への移行の少なさ」が実際に存在している。今後は、居場所型から通過型への転換、就労支援の強化、ネガティブフォースの抑制が重要になるとされます。